アプリの乱立・データのサイロ化を解消!『共通マスター機能』で実現するデータ一元管理

本記事でわかること

  • 複数アプリでデータを一元管理・共通利用できる「共通マスター機能」の仕組み
  • 画面(UI)を持たない「独立したデータベース」を作成・活用する方法
  • 「従業員データ」や「商品マスター」を安全に運用する具体事例とアクセス権限分離の構成

昨今、ノーコードツールの普及により、現場主導で業務アプリを簡単に作成できるようになりました。
しかし一方で、現場主導でアプリが増えることでIT部門の管理が行き届かない「野良アプリ」が生まれやすくなり、さらに従来型のツールに多い「アプリ単位でのデータ管理」構造によって、データの分散・サイロ化が進むという側面があります。

その結果、情報の二重管理や不整合を引き起こすだけでなく、全社的なデータ活用やガバナンスの維持にも大きな支障をきたします。

こうしたアプリ間のデータ分散や二重管理の課題に対応するため、エンタープライズ向けAIネイティブ業務プラットフォーム「Platio Canvas AI」において、新たに「共通マスター機能」をリリースしました。本機能により、アプリの乱立に伴うデータの分散を防ぎ、データの一元管理を実現します。

※「共通マスター機能」に関するアップデートニュースはこちらをご覧ください。

「共通マスター機能」とは

「共通マスター機能」は、複数の業務アプリから共通利用できるデータベース(マスターデータ)を構築・管理するための機能です。従来の「共有DB」機能は、画面(UI)を含めたアプリ単位のデータベース全体を共有する仕組みでした。

一方、今回の「共通マスター機能」は、アプリの画面(UI)とデータベースを分離し、データをアプリに依存せず独立して管理できる点が大きな違いです。

  • 共通マスター(裏側のデータ)
    従業員データ、商品マスター、在庫データなど一元管理されるデータソース
  • 各業務アプリ(操作する画面)
    勤怠管理、経費精算、在庫引き当てなど、用途に応じた専用の入力・閲覧画面

この仕組みにより、複数の業務アプリで共通データを利用でき、アプリごとのデータ分散を防げます。現場ごとに最適な業務アプリを作成・運用しながら、データ自体は企業全体で一元管理することが可能になります。

Platio Canvas AIとは?
エンタープライズ向けのAIネイティブプラットフォームです。チャットで業務要件を伝えるだけで業務アプリを生成し、その後の運用・改善までAIが継続的に支援します。

今回の共通マスター機能の追加により、AIで手軽にアプリを作成できるだけでなく、生成した複数の業務アプリで共通のデータを利用でき、データの一元管理と業務に応じた柔軟なアプリ展開を実現します。
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共通マスター機能 3つのポイント

本機能の特長は、AIを活用した構築の手軽さと、安全な運用設計にあります。

1. チャット指示やCSV読み込みから、手軽にマスターを構築

共通マスターの構築方法は非常にシンプルです。「チャットで指示してつくる」方法では、「取引先と商品の共通マスターを作りたい」と入力するだけで、AIが自動で項目を整理し、設計図(ER図)を作成します。また、お手持ちのCSVファイルを読み込んで作成する方法や、すでに稼働している既存アプリのデータを後から共通マスターとして切り離し、独立させることも可能です。

ER図で共通マスタを作成
設計スタジオからチャットで指示して作成
共通マスタを作成します
作成したマスターデータの項目を確認

2. アプリ作成時はチャット欄で「@」と入力してスムーズに参照

作成したマスターデータを使って新しい業務アプリを作成する際は、ホーム画面のチャット欄で「@」と入力すると作成済みの共通マスターをスムーズに参照できます。利用したいマスターを選択し、「このマスターを使用して見積管理アプリを作成したい」と指示すれば、AIがマスターデータを読み込む前提でアプリを生成します。また、すでに稼働しているアプリに対して、後から共通マスターを追加することも可能です。

共通マスタを参照
チャット欄に「@」を入力してアプリ作成

3. 共通データの一元管理で、アプリ間の情報整合性と安全な運用を実現

共通マスター側のデータ(例:会社名や単価など)を修正すると、そのマスターを参照しているすべてのアプリに一括で最新情報が反映されます。
さらに、いずれかのアプリで使用されているマスターデータを誤って削除しようとした際には、システムが警告を表示し、どのアプリが参照しているかを確認できる仕様で、安全な運用をサポートします。

削除できません
誤削除防止

※共通マスター機能の詳しい設定方法や仕様に関する注意事項は、マニュアルをご覧ください。

➤共通マスターを使う|操作マニュアル

活用例①:複数の業務アプリで従業員情報を共通利用し、データの分散を防止

複数の業務アプリ(勤怠管理、経費精算、人事評価など)を運用している場合、現場や管理者からは次のような課題やニーズが生まれます。

  • 入社や人事異動のたびに、各アプリで個別に情報を登録・更新するのが手間
  • アプリによって従業員名や所属部署の表記揺れが発生している
  • データ更新の漏れにより、古い情報のまま運用されているアプリがある

そこで、「従業員マスター」を共通マスターとして作成し、一元管理します。
各アプリはすべてこの共通マスターを参照する構成にするため、人事異動時のデータ更新はマスター側の1回だけで完結します。一つのデータを更新するだけで全アプリに最新情報が反映され、登録・更新作業の手間を大幅に削減できます。

活用例②:施設予約・備品管理 × 権限に応じたアプリ分割

施設予約や備品管理の業務において、システムを利用するユーザーの役割が異なる場合、次のようなニーズがあります。

  • 一般ユーザー(申請者)には、迷わず入力できるシンプルな画面だけを見せたい
  • 管理者には、すべてのデータを閲覧・編集できる詳細な管理画面を提供したい
  • 1つのアプリ内で複雑な権限設定をすると、誤操作や情報漏洩が心配

そこで、「予約データ」を共通マスターとして一元化し、同じマスターを参照する「一般ユーザー向けの申請アプリ」と「管理者向けの管理アプリ」を個別に作成します。
この構成なら、共通データを利用しながら、利用者の役割に応じて画面や操作範囲を明確に分けることができます。「本部と店舗」「社内スタッフと外部パートナー」など、ユーザーの役割や所属によって提供する画面を明確に分けたい様々な業務シーンで幅広く活用できます。

まとめ:データの「二重管理」をなくし、現場に最適なアプリ展開を

アプリが増えると、企業内には「データの分散」や「サイロ化」という問題が発生しやすくなります。「共通マスター機能」は、アプリ単位でデータを持つこれまでの構造から、「マスターデータの一元化 + 現場に合わせた柔軟なアプリ活用」へとアプローチをシフトさせる重要な機能です。
データの二重管理や表記揺れを解消するだけでなく、アプリ単位のデータ管理から脱却し、現場主導の柔軟な業務アプリ開発と、企業全体でのデータ活用・ガバナンスを両立するプラットフォームとして、企業のDX推進をサポートします。

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よくある質問(FAQ)

  • A.

    Premium、Enterpriseの両プランでご利用いただけます。

  • A.

    従来の共有DBは、画面(UI)を含むアプリ全体をそのまま共有していましたが、Platio Canvas AIの共通マスター機能はUIを持たない「データベースのみ」を独立して作成・管理する点が異なります。

  • A.

    はい、可能です。CSVからテーブル定義とデータを読み込み、ER図で構造を確認しながら安全に共通マスターを生成できます。

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この記事の著者:工実香

アステリアにて、ノーコードツールおよびAIネイティブ業務プラットフォームのコンテンツ企画・情報発信を担当。現場主導のDX推進や、生成AIを活用したエンタープライズ業務効率化の最新トレンドを分かりやすく解説します。